特徴・産地・歴史・偽物|ラピスラズリを初めて買うあなたに届けたい知識

鮮やかな青と金のコントラストが美しいラピスラズリ。

ここではラピスラズリの産地から偽物を見抜く方法まで、ラピスラズリのあれこれについてご紹介していきます。

ラピスラズリの特徴


ラピスラズリのラピスはラテン語で「石」を表し、ラズリは「空の青」を意味しています。ラピスラズリは古くから親しまれた宝石で、古代ギリシアではこの石をサファイアと呼んでいました。日本では「瑠璃」と呼ばれ多くの古代文献にも登場しています。

宝石に傷がつきやすいかどうかを表すモース硬度は5.5で(最も硬いものは10)、日常生活で使用する分の耐久性は備えています。ラピスラズリは一種類の石で生成されたものではなく、いくつかの鉱物が混じり合ってできています。主に青金石(ラズライト)でできており、ソーダライトやアズライトといった別の鉱物との混合物が半貴石ラピスラズリです。

ラピスラズリで最高品質だといわれるものは鮮やかなブルーに金の針のようなパイライトが少量混じったものです。とはいえ、パイライトが入りすぎたものは市場価値が下がってしまうので、ラピスラズリの場合は混合物のバランスによって美しさが評価されています。

ラピスラズリの産地


以前はアフガニスタンの山奥だけで採れていましたが、近年ではこの他にチリ、ロシア、アメリカのコロラド州などでも採取されています。チリやアメリカなどは安定して供給ができないため、現在でもラピスラズリの産地のメインはアフガニスタンです。

古代史にも登場するラピスラズリ

歴史を語る上で欠かせない存在

最も有名なのは古代エジプトの少年王、ツタンカーメンの黄金のマスクでしょう。美しい金と青のコントラストが印象的なマスクですが、素材は純金とラピスラズリでできています。エジプトでは紀元前3000年頃からラピスラズリのジュエリーが使われていました。ビーズやスカラベ、ペンダントとして主に使用されていたようです。

ラピスラズリは長らくアフガニスタンでしか採れなかったので、この時も北東部のバダクシャンからはるばるエジプトに運ばれ加工されていた、ということになります。

また仏教徒にとってラピスラズリは平常心を保ち、野心を取り除く神聖な石とされてきました。このため紀元前5世紀頃の孔子の時代の中国では、髪飾りやベルト飾りにラピスラズリが用いられていました。日本にはシルクロードを経由して運ばれてきたものだとされていますが、一説によると空海上人もラピスラズリを常に身に着けており、彼によって日本にもたらされたとも言われています。

ラピスラズリのちょっと変わった使い方

古代では宝飾品や神具として使われていた他、化粧品としても使用していました。ラピスラズリを粉末状にしてアイシャドウとして使用していたようですが、もちろん当時は金と同等の扱いだったため決まった身分の人しか使うことができませんでした。絶世の美女、クレオパトラはラピスラズリのアイシャドウを好んでつけていたと言われています。

偽物のラピスラズリにご用心

ソーダライトとの違い

現代の日本でもラピスラズリはパワーストーンとしても人気が高いため、偽物も多く出回っています。もっとも混同しやすいのが本物のラピスラズリにも入っているソーダライトです。

石の色がよく似ていますが、判別方法としてはまずソーダライトには白い帯状の模様が入っているのが常です。この白い筋が入っていないと識別するのが難しいのですが、本物のラピスラズリには大なり小なり金色の針状のパイライトが入ります。まずはパイライトの有無で本物か偽物かの判別ができます。

また悪質なものだと小さなラピスラズリの石を砕いて粉にし、また球体にしているという、いわゆる「練り物」も存在します。パイライトをわざわざ散りばめている練り物も存在しますが、判別方法としては「不自然な均一さ」があることです。一定間隔でパイライトが入っていたり、粒の大きさが均一だった場合は偽物だと疑っても良いかもしれません。

ベタ塗りの不自然な青にも要注意

さらに悪質なパターンとしては、白い鉱物に青い着色料を塗ってラピスラズリとして販売しているケースもあります。この場合はアセトン入りのネイルリムーバー(マニキュア除光液)を綿棒につけてこするとすぐに色が取れます。

とはいえ、店頭で除光液を商品につけるわけにはいきませんよね。肉眼でも判別できる箇所がいくつかありますので、上記をご参考に本物を選び抜いてくださいね。

カジュアルにもエレガントにも


ラピスラズリはその色合いの美しさから、若い女性から年配の方にまで幅広く愛されている宝石です。デザインも小ぶりでカジュアルなものから、大ぶりのゴージャスなものまで様々でバリエーションに富んでいるのも特徴です。身に着けると誠実で信頼のある人になれる宝石だと言われるラピスラズリ。ぜひ一度手に取ってその色合いの美しさをご覧になってみてください。

リカラット編集部 監修