良いの?悪いの?蛍光性有りと判定されたダイヤモンド

マクロクリンイクミ。ロンドン特派員。Gem-Aで学んだ後、2001年にFGAとDGAを取得。宝石の歴史や伝説などについてのお話と、19世紀末のアール・ヌーヴォーのデザインがお気に入り。宝石やジュエリーの魅力について、深く探求するのが大好きです。

良いの?悪いの?蛍光性有りと判定されたダイヤモンド

ダイヤモンドの鑑定書には、蛍光性の鑑定結果が記載されています。蛍光性とはどの様なもので、その価値はどう評価されるのでしょうか。こちらでは、ダイヤモンドの蛍光性についての謎を探っていきます。

蛍光ダイヤモンドとは?


ダイヤモンドの蛍光性とは、UV光(紫外線)を当てた時にダイヤモンドがネオンのように輝く性質を持つことを指します。英語ではFluorescence(フローレッセンス)と呼ばれています。

全てのダイヤモンドが蛍光性をもつわけではなく、全体のおよそ30%前後のみがこのような特質を表しているようです。それらの内でも蛍光の強度や色合いは様々です。

ダイヤモンドが蛍光性を持つ理由


ダイヤモンドが蛍光性を持つのは、原石が地中の奥深くで長い歳月の間高熱と高圧にさらされ、何らかの形で結晶構造に歪みが生じた結果だと言われています。

蛍光性を持つダイヤモンドは、ほとんどのものが青色の蛍光を示します。青色は窒素が混入することが起因。たまに緑や白、黄色に蛍光するものがありますが、色の要因は判明していません。

ダイヤモンドの蛍光性の評価方法


鑑定機関では、ダイヤモンドを長波紫外線灯で照射して、蛍光性を鑑定します。例えばGIAではマスターストーンを使い、蛍光の強度を以下の5つのレベルで評価しています。

NONE なし
FAINT 弱い
MEDIUM 普通
STRONG 強い
VERY STRONG 非常に強い

蛍光の色は、次のように分けられます。

BLUE 青色
BLUISH WHITE 青っぽい白色
GREEN 緑色
YELLOWISH GREEN 黄色っぽい緑色
YELLOW 黄色
ORANGE オレンジ色
PINK ピンク色

蛍光性のグレードはあるの?

ダイヤモンドの鑑定書でグレードがあるのは、4Cの評価のみ。蛍光性については光の強度と色を上記のように評価した結果を記載します。

例えば、光が強く、色が青い場合は、「Strong Blue」といった具合に記載されています。

蛍光性のあるダイヤモンドのメリットは?

wideweb / Shutterstock.com

さて、気になる蛍光性有と評価されたダイヤモンドの品質についてです。

ダイヤモンドが蛍光性を示すのは、天然だという証拠です。人工や合成の石からは決して蛍光性は確認されません。

ダイヤモンドの他にもルビーやフローライト、オパールなど多くの宝石が蛍光性を持っており、天然の宝石ならではの美しいネオン光は高く評価されています。蛍光性が有るという結果は、ダイヤモンドが確実に本物の天然石であるという事を証明する近道でもあるのです。

特にブルーの蛍光性が強く出ている場合は、黄色味がかった欠点を隠し透明度を上げるという効果もあります。  蛍光性を持つ事により、クラリティ評価が上がるという場合もあるのです。

蛍光性ダイヤモンドのデメリットは?


ダイヤモンドを選ぶ時には、4Cの評価を基準にします。上記でもお伝えしましたが、蛍光性を示すのは全体の3割程度で、中以上の強い色は1割。青色の蛍光が9割以上です。この様に、蛍光性を示すものは非常に稀な存在ともいえます。

蛍光性の有無による価値の違いは、国によって異なります。国内では、蛍光色が強くなり過ぎると価値が下がる場合もあります。理由は、青色の蛍光色が強すぎると、オイリー(表面が油っぽい白になる)になるからです。

さらに、蛍光性が強くなると本来の色の判断が難しくなり、カラー評価に影響が出ます。その結果、価値が下がるといった場合があります。

まとめ


今回はダイヤモンドの蛍光性の価値についてお伝えしました。全体的に見て強い蛍光性を示すダイヤモンドは稀な存在の様ですが、気になる場合は購入する際に、鑑定書で蛍光性の部分を確認する様にしましょう。

紫外線灯の下でパッと光る蛍光性のダイヤモンドは、とても綺麗です。最初に見た時は、ダイヤモンドにはこんな特質があったのだなと感心したものです。

珍しい蛍光色を呈するダイヤモンドは稀なので、蛍光ダイヤモンドをレアな宝石として個人的に楽しむのもきっと素敵ですよ!

リカラット編集部 監修





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マクロクリンイクミ。ロンドン特派員。Gem-Aで学んだ後、2001年にFGAとDGAを取得。宝石の歴史や伝説などについてのお話と、19世紀末のアール・ヌーヴォーのデザインがお気に入り。宝石やジュエリーの魅力について、深く探求するのが大好きです。