硬度9 パパラチア | (宝石の国) 28キャラを宝石屋が全力で解説する

小学6年生の時に古代エジプト展に展示されていた宝飾品を観て宝石にハマる。大学で金工を専攻。宝石の卸売会社で7年間働いた経験あり。好きな石はダイヤモンドと翡翠。

出典元:TVアニメ『宝石の国』公式サイト

硬度9 パパラチア | (宝石の国) 28キャラを宝石屋が全力で解説する

宝石の国の中で、パパラチアが登場するのは全巻中たった1回のみ。(2018年9巻現在)5巻の中でわずか9ページしか登場しないパパラチア。その理由はきっとパパラチアが「幻の宝石」と言われるぐらい希少で美しいからでしょう。

そう、パパラチアはとにかくメチャクチャ美しい!(宝石の国の中のパパラチアもものすごいイケメン王子でしたね。)現実の宝石でも、パパラチアは「パライバトルマリン」「アレキサンドライト」と並ぶ3大希少石。宝石屋でも滅多にお目にかかれないとびきりの美しさを持った石なのです。

しかしこのパパラチアが実はルビーやサファイアと同じ仲間だって知っていましたか?今回はパパラチアを全力で解説します。

パパラチアの美しさの秘密は

ワーカホリックな医師、ルチルが暇さえあれば緒の浜で探していたのが、パパラチアの部品でした。(パパラチアはルチルのパートナーだったのです。)

「硬度は9、靭性は準1級、ボルツの次に強く、イエローダイヤモンドと同じくらいの年で、生まれつき体にたくさんの穴が空いている」

というパパラチア。パパラチア、正式名称パパラチアサファイアはルビーやサファイアと同じコランダム。コランダムは1円玉の材料にも使われている酸化アルミニウムの結晶からできた鉱物で、本来は無色透明です。

パパラチアはサファイアの中の「キングオブサファイア」

ざっくり説明すると、無色透明なコランダムに鉄とチタンが混ざると青いサファイアとなり、ごくわずかなクロムが混ざると赤いルビーになります。パパラチアサファイアはその中間というべき、オレンジとピンクが混ざったような色をしています。

体にたくさんの穴が空いている、という説明は、パパラチアサファイアの色が「ハスの花」の色にたとえられるから?それともこの奇跡のように美しい色になるための不純物が複雑すぎて分析できないからでしょうか。

パパラチアサファイアは人工で作れる

極上の美しさを持つパパラチアサファイア。しかしもしあなたが宝石店でパパラチアサファイアを見かけたら、購入する前にちょっと注意が必要です。

宝石の鑑別書を見ればわかりますが、現在出回っている宝石の大部分は「トリートメント」や「エンハンスメント」と呼ばれる人工処理が施されています。
※詳しくはコチラ
天然宝石の人工処理の7つの基本

サファイアの色は10種類以上

もともとサファイアはカラーバリエーションが豊富。無色透明から赤、黄、青、紫、ピンク、黒など10種類以上の色があります。もちろんその中でパパラチアサファイアは高価で希少なものの一つです。

天然のパパラチアサファイアもその美しさをより際立たせるために加熱処理をすることはほぼ当たり前です。しかし最近では「ベリリウム拡散加熱処理」という方法で、人工的にパパラチアの色を作れるようになったのです。また、京セラという会社は、「人造パパラチアサファイア」の特許も持っています。

そのパパラチアサファイアは本当に天然でしょうか?「コランダムだから本物のサファイアです」と言われるかも知れませんが、ホワイトサファイアに熱処理をして作られた色なのかも?まずはじっくりと説明を聞いてみてから購入するようにしましょう。

最後に

宝石の国 パパラチア2
出典元:http://colorful01.com/housekinokuni-rutilus-padparadsha/

宝石の国の中で、ルチルの医務室で「231年11ヶ月1日」眠り続けていたパパラチア。(その間ルチルは30万30回もパパラチアの改造を試みていました。)
パパラチアの穴を埋めるために、ルチルはルビーのかけらを使っていましたが、パパラチアはいわばルビーとサファイアの中間にある石。

言わば、ルビーの「情熱」とサファイアの「誠実」の両方のパワーを兼ね備えているパパラチアサファイア。そのパワーはかなり魅力的ですよね。

しかしパパラチアサファイアのピンクオレンジの美しい色は、実は各国の鑑別機関によってカラー基準が異なります。
ダイヤモンドのように統一されたグレーディングがまだないため、日本では淡いピンク系が、ヨーロッパではオレンジの強いサファイアがパパラチアサファイアだと認識されているようです。(ドイツでは「夕焼け色」だとか。詩的ですね。)

つまり、パパラチアサファイアの色は1つではありません。あなただけの「パパラチア」をインスピレーションで見つけてみてはいかがでしょうか。

リカラット編集部 監修

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