ブラジル産エメラルドの特徴は?産地別の特徴

ブラジル産エメラルド

マクロクリンイクミ。ロンドン特派員。Gem-Aで学んだ後、2001年にFGAとDGAを取得。宝石の歴史や伝説などについてのお話と、19世紀末のアール・ヌーヴォーのデザインがお気に入り。宝石やジュエリーの魅力について、深く探求するのが大好きです。

ブラジル産エメラルドの特徴は?産地別の特徴

エメラルドの産出量が多く高品質であることから、世界で最も重要な供給国のひとつであるブラジル。鉱山が続々と発見され、土地によって原石の特徴もさまざまです。

こちらでは、ブラジル産エメラルドが発見された年代と鉱山、さらに鉱山ごとのエメラルドの特徴についてをお伝えしていきます。

※こちらの記事も参考に
https://recarat.me/online/category/material/エメラルド/

ブラジル産エメラルドの歴史と鉱山

ブラジル
ブラジルで本格的にエメラルドの採掘が盛んになったのは、1970年代初頭に入ってからです。同じ南米のコロンビア産ほど高品質ではありませんが、良質のものが産出されています。

ポルトガル人がエメラルドを探す

1520年代にスペイン人が南米のコロンビアを征服し、エメラルド鉱山で本格的に採掘を始めました。同じ頃ブラジルを征服していたポルトガル人もこの土地で宝石の採掘を始めていました。

そんな折、ポルトガル人はブラジルのミナス・ジェライス州で緑色の原石を発見します。
しかしこれはエメラルドではなくトルマリンでした。

バイア州

サリニンハ鉱山

ブラジルでエメラルドが発見されたのは、1963年。トルマリンが発見されてからおよそ400年後のことでした。この鉱山はすぐ枯渇したことから産出量が極めて少なく、全部でおよそ135㎏ほどを産出したのみでした。

カルナイーバ鉱山

1965年になると、同じバイア州のジャコビナでもエメラルドが発見されます。大きくて良質のものが量産されることから採掘が盛んになり、この一帯はカルナイーバ鉱山として有名になります

ミナス・ジェライス州

イタビラ/ノヴァ・エラ鉱区

1979年にはミナス・ジェライス州でエメラルドが発見されます。特にイタビラとノヴァ・エバ近くにある鉱山では、高品質のものが安定した量で産出されています。

中でもイタビラ近くのベルモント鉱山は最も有名。世界中からの需要も高く、設備の整った環境で採掘が行われています。

カポイエラナ鉱山

1988年にはイタビラ鉱区から地層続きの場所にある「カポイエラナ鉱山」が発見されます。当時から個人の鉱夫が手作業で採掘を行っており、最近では採掘作業が困難になってきているということです。同地区にある「モンテベロ」鉱山はこの一帯で最も規模が大きく、整った設備で採掘作業を行っています。

ピテイラス鉱山

1998年にイタビラから続く鉱脈帯で発見された鉱山です。現在は閉山しており、採掘作業は行われていません。

ゴイアス州

サンタ・テレジーニャ鉱山

1981年にゴイアス州にあるサンタ・テレジーニャ地区で鉱山が発見され、1970年~90年代には主要なエメラルドの採掘地となります。この一帯には原石が均一に分布していたことから採掘しやすく、鉱山の枯渇も早かったのだろうと言われています。

トカンチンス州

パライソ鉱山

1996年にはトカンチンス州のパライソで鉱山が発見されています。

鉱山別ブラジル産エメラルドの特徴

ブラジル産エメラルド2

バイア州

バイア州産エメラルド
出典元:http://www.cgl.co.jp/

サリニンハ鉱山

黄色味を帯びた明るい色をしており、結晶が小さくて半透明なのが特徴的です。クロムの含有量が少なく、パナジウムと鉄による発色であるため、エメラルドとは呼べないとの論争が起きました。

カルナイーバ鉱山

濃い緑色をしており20㎜以上の大粒ですが、透明度が低いものがほとんどです。

ミナス・ジェライス州

ミナス・ジェライス州
出典元:http://www.cgl.co.jp/

イタビラ鉱山

やや黄色味を帯びた深い緑色をしています。

カポエイラナ鉱山

コロンビア産に似た良質のものを産出しています。

ピテイラス鉱山

質の良いエメラルドが産出されています。

ゴイアス州

サンタ・テレジーニャ鉱山

小粒ですが透明度が高いのが特徴的です。スター効果やキャッツアイ効果を示すものも産出されています。

トカンチンス州

パライソ鉱山

原石の形がザンビア産に似ており、生成過程が同じであることから、ザンビア産と同じような色味やインクルージョンが見られます。

トラピッチェエメラルド

トラピッチェはコロンビアのムゾー産特有のものでしたが、1994年代には、ブラジルのゴイアス州でも発見されています。トラピッチェの原石を見ると、6個の結晶がカーボンによる6つの線で区切られており、これを輪切りにカットすると、表面に真っ直ぐな6本の黒い線が現れて星のように見えるものです。

まとめ

ブラジル産エメラルド3
ブラジル産エメラルドの歴史と鉱山別の特徴をお伝えしました。ちなみに、バイア州では341㎏もある世界最大のエメラルドも発見されています。

380kg!? 世界最大のエメラルド原石は400億円の価値

ブラジル産のエメラルドは高品質で、世界で最も需要の高い産地のひとつです。ジュエリーとして購入される際にも、ぜひ参考にしてくださいね。

リカラット編集部 監修





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