45カラットの巨大石も!?クリソベリルの原石の魅力や込められた意味とは?

クリソベリル

マクロクリンイクミ。ロンドン特派員。Gem-Aで学んだ後、2001年にFGAとDGAを取得。宝石の歴史や伝説などについてのお話と、19世紀末のアール・ヌーヴォーのデザインがお気に入り。好きな宝石は、深いコバルトブルーをしたアウイナイトです。

45カラットの巨大石も!?クリソベリルの原石の魅力や込められた意味とは?

強い輝きと美しい煌めきを発する宝石クリソベリル。神秘的な効果を表すアレキサンドライトやキャッツアイも、クリソベリルの一種です。

クリソベリルの原石や結晶とは?パワーストーンとしての意味や誕生月は?

こちらでは、クリソベリルに関する知識と、ロンドンの博物館が所蔵する45カラットのクリソベリルについてなどをお伝えしていきます。

クリソベリルの基礎知識

クリソベリルの性質

結晶系 斜方晶系
化学組成 ベリリウム・アルミニウム酸化物
硬度 8.5
比重 3.71
屈折率 1.74-1.75
複屈折 0.009
光沢 ガラス状

クリソベリルの原石

クリソベリルはモース硬度が高く、耐久性に優れた宝石です。色は緑色、黄緑色、褐色、黄色などを表します。中でも金褐色を呈するものには、高い価値が付けられています。

ファセットカットを施すことで、キラキラとした高い煌めきを発して美しく輝くのが特徴的です。ただし、ダイヤモンドのようなファイアーは発しません。

名前の由来

ギリシャ語で金という意味の「chrysos」と、科学成分であるベリルという意味の「beryllos」を合わせた言葉が由来です。

和名では金緑石(きんりょくせき)と呼ばれています。

結晶

クリソベリルは、2つの結晶が結びついたV字双晶や、V字双晶が3つ並んだ3連輪座双晶などが見られます。

特に3連輪座双晶は外側が六角に分かれて、花びらのような可愛い形をしています。こんぺいとうみたいなので、コレクションとして大切にしたくなる愛嬌があります。

産地

ロシアのウラル鉱山で取れるものが最高品質と言われています。

ほかには、スリランカ、ブラジル、ミャンマー、ジンバブエ、タンザニア、マダガスカルなど。

クリソベリルの種類

アレキサンドライト
クリソベリルというのは鉱物の名前ですが、クリソベリルからは、物性が同じでも見た目の異なる2種類の宝石ができます。

アレキサンドライト

太陽光の下では緑色ですが、白熱灯の下では赤や紫色に変化するという、変色効果を持つ宝石です。ロシアのアレキサンダー2世の誕生日に発見されたのが名前の由来です。

キャッツアイ

カボションカットにすると表面に白い線が現れて、猫の目のように見える「シャトヤンシー」を表現するので、そのまま「キャッツアイ」という宝石名が付けられました。

アレキサンドライト・キャッツアイ

変色効果のある石にキャッツアイ効果も表れるという、大変レアなクリソベリルです。

誕生石としてのクリソベリルや意味は?

クリソベリル2

何月の誕生石?

クリソベリルの原石は、7月13日の誕生石です。

さらに細かく分けると…。

  • キャッツアイは10月5日の誕生石。
  • アレキサンドライトは6月全体と6月5日の誕生石。
  • アレキサンドライト・キャッツアイは1月31日の誕生石。

と分類されます。ご自分や知り合いの誕生日とぴったり合えば、お守りやプレゼントとして特別な宝石になりますよ。

クリソベリルに込められた意味

東洋では古来から、悪魔の眼から身を守る宝石として大切にされてきました。魔除けのパワーを持つといわれ、クリソベリルの持つ強いエネルギーが、持つ人の精神をポジティブに変換すると信じられてきたからです。

他人に対する思いやりや、自分に対する自信も向上するので、コミュニケーション力が高まり、恋愛運や人間関係も良好になると言われています。

45カラットの「ホープ」クリソベリルとは?

ロンドン自然史博物館

Photo by : Bikeworldtravel / Shutterstock.com

黄色味を帯びた緑色をしており、オーヴァル・ブリリアント・カット、フローレスで45カラットという大きさのクリソベリルです。

所有していたのは、19世紀初頭に宝石をコレクションしていた裕福な英国人の銀行家、ヘンリー・フィリップ・ホープでした(正確には父のトーマス・ホープから引き継いだもの)。有名な呪いの「ホープ・ダイヤモンド」を一時期所有し、その名前の由来となったことでも有名な人物です。

その後このクリソベリルは、フランシス・ホープに引き継がれましたが、破産したことから1866年に売却されました。その後ロンドンの自然史博物館に売却され、現在も同博物館が所蔵しています。

まとめ

高い耐久性を持ち、美しい色と強い輝きを呈するクリソベリル。18世紀のヨーロッパ南部ではジュエリーとして多く用いられており、現在もアンティーク・ジュエリーとして素晴らしい作品の数々が残されています。

リカラット編集部 監修

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