9月の誕生石 ラピスラズリの価値や偽物の見分け方とは?

毎日200個以上の宝石に触れる仕事をしています。宝石のことをあまり知らない方にも、分かりやすい記事作りを心掛けています。オードリーヘップバーンの映画を観てからクンツァイトに魅了されています。

9月の誕生石 ラピスラズリの価値や偽物の見分け方とは?

群青ブルーの中にまるで星くずのようにキラキラと輝くゴールドの光。

夜空の星を思わせるラピスラズリは神秘的で幻想的な魅力で見るものを引き込みます。

今回は9月の誕生石ラピスラズリの魅力を、価値や偽物との見分け方などを交えてお話ししたいと思います。

ラピスラズリとは

ラピスラズリ

ラピスラズリは、ラズライトが20~40%程含まれ、他にも、カルサイト、エンスタタイト、ダイオプサイド、ソーダナイト、アウインなどが含まれる石です。

ラピスラズリとはラテン語、またはアラビア語で「青い石」を意味します。まさに青い石のラピスラズリにぴったりの名前ですね!

酸に弱くレモン汁や汗でも変色してしまう性質がありますので、ネックレスの場合は直接肌に身につけるよりも洋服の上からつけることをお勧めします。

ラピスラズリの産地

ラピスラズリ2

ラピスラズリは数多くの場所で採れますが、主な産地としてはアフガニスタン、チリ、ロシアなどです。

各地で産出されるラピスラズリにはそれぞれの個性がありますので、順番にご紹介します。

アフガニスタン産

アフガニスタンの西ヒンドゥークシュ山脈から約6000年もの長い間、高品質なラピスラズリが産出され続けています。

完全に均一な群青色のラピスラズリはここでしか採れません。

チリ産

チリで産出されるラピスラズリはアフガニスタンで採れるものとは違い、パイライトが多く含まれます。

ゴールドの輝きを好むコレクターからはチリ産のラピスラズリが好まれる傾向にあります。

ロシア産

アフガニスタンよりも暗めの深いブルーでゴールドのパイライトが含まれないのが特徴です。

アフガニスタンやチリほどには安定した供給が出来るほどの鉱床が見つかっていませんが、シベリアのバイカル湖地方にラピスラズリの大鉱脈があるとされ、それを考えると、2つの産地を凌ぐ埋蔵量であるといわれています。

高品質なラピスラズリとは

ラピスラズリペンダントヘッド

最高品質のラピスラズリは、深い群青色が均一で不純物がみられず、純粋なブルーカラーであることとされています。

フラットに研磨したときに着色でなく天然の色であるか、瑠璃色が均一であるかが価値を大きく左右します。

グリーンがかったブルーや色ムラがみられるものは高品質なラピスラズリとは言えません。

しかし一部例外もあります。

ゴールドのパイライトの粒子が僅かに含まれる、濃いブルーカラーの場合「星が煌めく夜空のようだ」と評価される場合があります。

また、中には白色のカルサイトの斑点が入る場合もありますが、カルサイトの斑点にはパイライトのような評価がないので、こちらは価値が下がる傾向にあります。

深いブルーカラーが均一で、混じりけがないもの、またはゴールドのパイライトがバランスよく含まれ、グリーンがかっておらず深いブルーカラーが失われていないもの、これらが高品質のラピスラズリの条件です。

ラピスラズリの偽物との見分け方

ラピスラズリ ブレスレット2

とても人気のある宝石である反面、ラピスラズリに見せかけた加工品や偽物が出回る量も多いラピスラズリ。

分かったうえで楽しむのであればいいのですが、販売店の中には真偽を鑑定が出来る知識がないために、仕入れ先から言われたまま仕入れ、偽物と気が付かずに本物のラピスラズリとして販売してしまっているケースがあります。

そこで、こちらでは特別な知識がなくても見分けられる方法をいくつかご紹介します。

貼り合わせ石

貼り合わせ石とはその名の通り、安価な石に薄い宝石を張り合わせられた模造石のこと。「ダブレットストーン」ともいわれます。

薄くスライスしたラピスラズリを安価な石や酷いものではプラスチックに貼り合わせて、表面から見ると宝石のように見える加工がされています。

表から見える石がラピスラズリであればまだ良い方で、中にはターコイズが貼り付けられたものもあり、つまりラピスラズリでさえない模造石まであるのです。

しかし貼り合わせ石は横から見ると境目が見えてすぐにわかります。

なので、フラットなカットが施されたラピスラズリの場合は横から確認してみることをお勧めします。

着色石や染色石

こちらも名前の通り着色や染色された模造石のこと。

着色石や染色石に使われるのは、ハウライトという白い石です。

ハウライトは柔らかく、表面が微多孔質になっていることから色が定着しやすく、模造石の材料とされることが多い石です。

ラピスラズリだけでなく、ターコイズの着色石や染色石にもこのハウライトが使われます。

その為染色されたハウライトを「ハウライトラピスラズリ」や「ハウライトターコイズ」として売られている場合もあります。

着色石や染色石を見分けるには、アセトン(マニキュアの除光液)で拭ってみることです。

もしも色が落ちてしまったら、それは着色石や染色石です。

練り石

練り石はボーンズともいわれ、ラピスラズリの石を粉末にしたものを樹脂などで固めた模造石のこと。

練り加工ともいわれるこの加工はラピスラズリだけでなく、ターコイズにも多く使われています。

ラピスラズリの粉を使用しているだけあって、見分けがつきにくいのが練り石ですが、この場合は、青い色の深さで判断します。

群青色や深い紺色でなく鮮やかすぎるブルーの場合は、練り石を疑いましょう。

※もっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
▶︎ラピスラズリ、宝石店が本物と偽物を見分ける時の3つの観点

最後に

青い鉱物
古い歴史を持ち、昔から高貴な宝石として装身具にあしらわれてきたラピスラズリ。

アフガニスタン内戦時に戦費捻出の目的で過剰供給したことが原因で、現在では、比較的安価な宝石となってしまった悲しい過去があります。

しかし、深みのあるブルーは昔から衰えず夜空を思わせ、ゴールドのパイライトが煌めくラピスラズリは宇宙すら感じさせる、幻想的でファンタジックな魅力を見せてくれます。

お好みのラピスラズリをぜひ探してみてくださいね。

リカラット編集部 監修

Twitterフォローお願いします!




ABOUTこの記事をかいた人

毎日200個以上の宝石に触れる仕事をしています。宝石のことをあまり知らない方にも、分かりやすい記事作りを心掛けています。オードリーヘップバーンの映画を観てからクンツァイトに魅了されています。