高貴なグリーン 5月の誕生石 宝石エメラルドのすべて

エメラルド

ジュエリー専門学校で、ジュエリーデザインとメイキングを学び、主にダイヤモンドジュエリーを扱うメーカーに就職。デザインと営業事務に携わりました。好きな石はダイヤモンド。趣味でアクセサリーを作っています。

高貴なグリーン 5月の誕生石 宝石エメラルドのすべて

四大宝石のひとつ、エメラルド5月の誕生石です。

宝石に詳しくないという方でも、エメラルドの名前はご存知なのではないでしょうか。

気品あふれるエメラルドの魅力を探ってみましょう。

エメラルドってどんな石?

エメラルド原石
エメラルドはベリル(緑柱石)という鉱物グループの中のひとつで、強い緑色を帯びています。

和名翠玉(すいぎょく)、緑玉(りょくぎょく)と言います。

語源は、サンスクリット語で「緑色の石」を意味する「スマラアタ」。

それが、スマトラグドス(ギリシャ語)、スマラグダス(ラテン語)、スマラルダス(ラテン語)と変化し、古フランス語の「エスメラルダ」を経て、エメラルドという呼び名になりました。

明るく濃い緑色のエメラルドが最高級。大きくて傷が少ないものほど、価値が高いとされています。

エメラルドの産地と歴史

エメラルドジュエリー

Photo by : Apice-Creative / Shutterstock.com

エメラルドの現在の最大の産出国は、コロンビア

ほかには、ブラジル、マダガスカル、ジンバブエザンビア、パキスタンなどです。

エメラルドの鉱山の多くは、かつての海底だったため、岩塩の結晶や塩水をインクルージョン(内包物)に含むものもあります。

エメラルドは、宝飾品のほか、宗教儀式占星術、医療、お守りと、多岐にわたって使用されてきました。

ローマの大プリニウスは紀元前1世紀に完成した「博物誌」に「この緑色以上に緑のものはない」と記しています。

クレオパトラが愛してやまなかった宝石

としても有名ですね。

また、ローマ帝国時代遺跡からもエメラルド製品は多く出土されています。

しかし、そんな古い歴史を持つエメラルドですが、大量に流通するようになったのは意外にもアメリカ大陸発見後、つまり新大陸で発見されてからなのです。

石言葉と言い伝え

エメラルドジュエリー
エメラルドの石言葉は、幸福、幸運、希望、安定です。

古くから「叡智」を象徴する宝石で、知的な職業に就く人々から愛されてきました。

また愛の力が強い宝石でもあるので、恋愛、結婚のお守りとしても有効です。

エメラルドを身につけると、疲れた心身を癒すとともに知恵や忍耐力がつき人間として成長できるとの言い伝えもあります。

衝撃に弱く割れやすいエメラルドの特徴

エメラルドルース
天然のエメラルドには内部に無数の傷があります。逆に言うと、傷があることが天然のエメラルドであるという証でもあります。

しかしそれ故にエメラルドは、硬度が高いにもかかわらず衝撃に弱く欠けやすいという性質があるともいえます。

石留め加工をするだけで割れることもあり、そのもろさは「職人泣かせ」と言われるほど。

印象的な緑色の面を大きく見せる「エメラルドカット」も、六方柱型が特徴のコロンビア産エメラルドを、もっともロスの少ない方法で美しくカットできることからポピュラーになったといわれています。

石のもろさを補うために、エンハンスメントトリートメントといった人工処理が施されることもエメラルドにおいてはごく一般的です。

エンハンスメントとトリートメント

を隠したり石の耐久性を高めるために、オイルや樹脂に浸したりと、多くのエメラルドに科学的処理が施されています。

無処理という、ただし書きが特になければ、エンハンスメント、またはトリートメント加工がされていると思って良いでしょう。

エンハンスメントとトリートメントについてもう少しご説明しますね。

エンハンスメント

エンハンスメントとは、「改良」。謂わば、人間でいうエステやお化粧のようなもの。
宝石の潜在的な美しさを引き出したり、エメラルドの場合はオイルに浸し内部にできた傷の亀裂を落ち着かせることを目的とした、宝石業界で正式に認可されている処理方法です。

トリートメント

一方トリートメントは言い換えれば「改変」。人工的に宝石の色を変えたりする処理のことを言います。

本来の石の色から、かけ離れた色に処理することもできます。

※エンハンスメントとトリートメントについて詳しくはこちらの記事がオススメです。
▶︎きっちり知りたい!宝石のエンハンスメントとトリートメントの違いについて
▶︎99%の宝石が加工処理されている?天然の宝石をさらに美しくするための「トリートメント」の歴史

エメラルドのお手入れ方法

エメラルドジュエリー制作
エメラルドはとってもデリケート。

衝撃に弱いだけでなく、太陽光や水にも弱いので、取り扱いには十分気を付けましょう。

普段のお手入れは、身につけた後に柔らかい布で拭くだけで十分です。

そして絶対にやってはいけないことは、超音波洗浄機にかけることです。

強度を保つためのオイルが抜けてしまい、割れる原因となります。

傷も魅力のうち

エメラルドネックレス2
エメラルドの魅力について、ご紹介しました。

エメラルドと人間に傷のないものはない」という言葉があります。

それほどエメラルドに傷は付き物ですが、個人的には無傷の美しいエメラルドからはむしろ冷たい印象を受ける気がします。

表情のある傷(インクルージョン)が、かえって温かみを感じることができるからです。

人間も同じ。完璧な人間はいませんし、欠点がその人の魅力になっているとも言えますよね。

無傷のエメラルドと傷のあるエメラルド、あなたはどちらがお好きですか?

リカラット編集部 監修

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ジュエリー専門学校で、ジュエリーデザインとメイキングを学び、主にダイヤモンドジュエリーを扱うメーカーに就職。デザインと営業事務に携わりました。好きな石はダイヤモンド。趣味でアクセサリーを作っています。