必ずや手に入れたい宝石「デマントイド・ガーネット」の魅力とは

小学6年生の時に古代エジプト展に展示されていた宝飾品を観て宝石にハマる。大学で金工を専攻。宝石の卸売会社で7年間働いた経験あり。好きな石はダイヤモンドと翡翠。

必ずや手に入れたい宝石「デマントイド・ガーネット」の魅力とは

日本では「柘榴石」という名前で親しまれているガーネット。

あの黒みを帯びた赤い色はまさにザクロにそっくりですよね。

しかしガーネットは、実はブルー以外のすべての色が存在するといわれるほどカラーバリエーションが豊富な宝石。

その中でも特に美しく、高価なガーネットが、ペパーミントグリーンに輝くこの「デマントイド・ガーネット」です。

ガーネットの中でも大変希少価値の高い「デマントイド・ガーネット」。今回は、この宝石の魅力をご紹介します。

ガーネットの分類方法

ケイ酸塩鉱物の1種であるガーネットは、20種類ほどの仲間を持つ鉱物です。

鉱物の化学組成の特徴により、アルミニウムを含む系統のガーネット「バイラルスパイト」とカルシウムを含む系統のガーネット「ウグランダイト」の大きく2つの系統に分類されます。

バイラルスパイトには、赤色系のガーネット「パイロープ」「スペサルティン」「アルマンディン」などがあり、ウグランダイトには、「デマントイド」「アンドラダイト」「グロシュッラー」という名前の黄色やグリーン系のガーネットがそれぞれ集まっています。

デマントイドガーネットとツァボライト

デマントイドガーネットは、1850年代からロシアのウラル山脈で採掘されました。今ではナミビアとマダガスカルからも産出されています。

そして、デマントイドガーネットに非常によく似ているガーネットがツァボライトです。

ツァボライトは1968年にケニアのツァボ国立公園から発見された緑色のグロッシュライトガーネットで、ティファニー社がいち早く注目し、「ツァボライト」と命名して販売し有名になった宝石です。

デマントイドガーネットとツァボライトは非常によく似ているので混同されがちですが、ウラル山脈で採掘されたものがデマントイドガーネット、ケニアのツァボ国立公園から採掘されたものがツァボライトと覚えておくと良いでしょう。

デマントイドガーネットの特徴


ガーネットの中でも緑色になる原因は、クロムという元素を含んでいるからです。このクロムの含有量が多ければ多いほどグリーンが濃く鮮やかに発色します。

もともとガーネットはダイヤモンドに次いで屈折率が高く、硬度も7程度と高いことから宝石としての資質に優れた鉱物です。

その中でもデマントイドガーネットの大きな特徴はというと、ダイヤモンドよりも強い分散光と「ホーステイルインクルージョン」と呼ばれる内包物でしょう。

ホーステイルインクルージョンとはその名前の通り、まるで馬の尻尾のように見える細かい毛状のインクルージョンのことです。

これはロシア産のデマントイドガーネットだけの特徴で、馬を愛するロシア皇帝や貴族たちはこのホーステイルインクルージョンのあるデマントイドガーネットを、“幸運の象徴”として好んで身につけたそうです。

デマントイドとアンドラダイト

カルシウムと鉄で構成されるガーネットのことを「アンドラダイト」と呼びます。日本名では「灰鉄ざくろ石」と呼んでいます。デマントイドガーネットはこのアンドラダイトの仲間です。

アンドラダイトの中でもクロムを多く含むためにデマントイドガーネットは緑色になりますが、鉄を多く含むと黒い色のアンドラダイトになり「メラナイト」と呼ばれます。

少量の鉄イオンを含むアンドラダイトは黄色みを帯び、トパーズに似ているために「トパゾライト」と呼ばれます。

そして特殊な構造により結晶の内部の特定の場所が、光の干渉によってまるで虹のように輝くアンドラダイトは「レインボーガーネット」とも呼ばれています。

最後に


ガーネットはあまり大きな結晶は作らず、岩石に含まれる形で発見されることが多いのが特徴です。

中でもデマントイドガーネットは発見されたときからキラキラと強い輝きを放っていたため、オランダ語でダイヤモンドに似ているという意味の「デマントイド」という名前が付けられたそうです。

その名前の通り、ガーネットの中では最高の屈折率を誇るデマントイドガーネット。幻のガーネットとして大変希少です。ぜひあなたのコレクションの1つに加えてくださいね。

リカラット編集部 監修

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