太陽の石サンストーン、名前の意味って?どんな種類があるの!?

サンストーン

太陽の石サンストーン、名前の意味って?どんな種類があるの!?

まるでグリッター入りのマニキュアみたい!

サンストーンは、キラキラ光る発色がとても魅力的な宝石です。
太陽のように明るく輝くことから、ムーンストーンの対照的存在としても知られています。

しかし一般的に知られている「サンストーン」というこの呼び名、実はコレ鉱物名ではありません

では、サンストーンって一体何者なのでしょう?サンストーンと呼ばれる意味や秘密はなんなのでしょうか?

今回は、そんなギモンを解決すべく、知っていくほどに魅力的な宝石、サンストーンの秘密についてご紹介していきます!

サンストーンの名前の意味

サンセット

サンストーンは、プラジオクレース(斜長石)に属する鉱物で、オリゴクレース(灰曹長石)の一種です。

この中で宝石品質のものだけを『サンストーン』と呼んでいます。

前述もした通り、サンストーンというのは正式な鉱物名ではありません

太陽のような煌めきを見せることから、同じ長石グループに属するムーンストーンの対照的存在として、こう呼ばれるようになったのです。

宝石として使用され始めたのは19世紀以降で、ムーンストーンのように古い歴史はありません

サンストーンという名のほかにも、ギリシャ語のヘリオス(太陽)という意味の言葉を由来とする『ヘリオライト』や、『アヴェンチュリン・フェルドスパー』とも呼ばれています。

和名では『日長石』という名で知られていますね。

サンストーンの鉱物としての特徴

サンストーンの見た目の特徴は、石全体に小さな星を散りばめたような煌めきです。

光を反射してキラキラと輝いて、とても豪華な雰囲気を出しています。

まるでグリッターをつけたような、メタリックな光沢を見せるのが特徴的ですよね。

メタリックな煌めきの要因は?

サンストーンの結晶は透明から不透明をしており、赤・オレンジ・緑色などの金属小平板結晶のインクルージョンを含んでいます

このため、光を反射するとメタリックな煌めきを発するのです。

こういった煌めきの要因は、インクルージョンによるもの。

結晶内に内包するヘマタイトや銅、針鉄鉱(ゲータイト)鱗鉄鋼(レピドクロサイト)といった金属によって、『アベンチュレッセンス』や『シラー』と呼ばれる華やかな煌めきの効果を見せるのです。

ただし、これらの効果の出方はインクルージョンの大きさにも影響されます

インクルージョンの大きさ次第でこのような効果を見せないサンストーンも存在するのです。

サンストーンの色

サンストーンは一般的に、橙色・黄色・茶色をしています。赤褐色に近いものもあり、透明度やアベンチュレッセンスの出方もさまざまです。

サンストーンの性質

結晶系 三斜晶系
化学組成 ナトリウム・カルシウム・アルミノ珪塩酸
硬度 6-6.5
比重 2.64
屈折率 1.54-1.55
複屈折率 0.007
光沢 ガラス状

サンストーンの種類

前述もしたとおり、サンストーンには異なる色やアヴェンチュレッセンス効果を呈するものがあります。

こちらでは、種類別にそれぞれの特徴をご説明していきますね!

レインボーラティスサンストーン

オーストラリア産で、ヘマタイトやチタン鉄鉱の内包物が虹色の格子(ラティス)状に現れます。(写真)

スパングル・サンストーン

南インド産で、レピドクロサイトの内包物が大きく目立つものです。

ブラック・サンストーン

オーソクレース種で、灰黒色をしています。

サンライズ・サンストーン

オーソクレース種で、スター効果(スター・サンストーン)やキャッツアイ効果(サンストーン・キャッツアイ)を見せます。

オレゴン・サンストーン

米国オレゴン州産のラブラドライト種で、透明感のある赤いボディに銅の内包物が煌めき、夕日が燃えるような発色をします。

色はピンク・ピーチ・オレンジから赤橙・赤緑・青緑まで多彩で、2色や3色の多色性も見せます。

現在最も人気の高い品種として有名です。

サンストーンの産地と特徴


サンストーンは、南インド、ノルウエー、北米、カナダ、ロシア、コンゴ、タンザニア、ケニア、中国、日本などで産出されます。

では主要な産地と特徴をご説明していきましょう。

ノルウエー

ノルウエー南部の都市アーレンダールにあるツェーデストランド郡では、片麻岩に生成した水晶とともに、多くのサンストーンが生成しています。

アメリカ合衆国

北米ではペンシルベニア州オレゴン州ノースキャロライナ州などで産出されますが、特にオレゴン州産は銅を含む特別な煌めきを見せ、さまざまな色調を見せるのが特徴的です。

オレゴン産サンストーンに光を当てて違った角度から見ると、それぞれが異なる色調を見せます

オレゴン産は銅を含むことで独特の美しい発色をしますが、さらに銅の含有量が多いほど色が濃くなります。

このことからオレゴン州サンストーンの人気が高まり、1987年にはサンストーンがオレゴン州の州石に選定されました。

インド

インドは世界で最初にサンストーンが発見された場所です。ヘマタイトを含み、赤褐色の地色に明るいアヴェンチュレッセンスを見せるのが特徴的です。

タンザニア

タンザニア産は、無色に近いボディに鮮明な赤色と橙色のヘマタイトが石全体に浮かんで、とても綺麗だと評判です。

オーストラリア

オーストラリアでは1985年にレインボーラティスサンストーンが発見されましたが、現在は産出されていません。

サンストーンの価値

サンストーン種類
サンストーンはサイズや透明感、色やアベンチュレッセンスによって価値に差が出ますが、近年高い価値が付いているのはやはり、特別な美しさと特徴を持つオレゴン産です。

オレゴン産で薄い黄色から無色をしたものは、カラット当たり数ドル~20ドル(約2000円)ほど。

ピンク色カラット当たりが高くて50ドル(約5400円)ほどで、シラー効果の程度で価格が上昇します。

ピンクや赤色が濃いほど価値が高くなり、2色や3色の多色性を見せるものはシラー効果の有無に関わらず、カラット当たり50ドル~300ドル(約33,000円)ほどが一般的だといわれます。

さらに3カラット以上の大粒で濃い赤色をしたものは、カラット当たり1,700ドル(約18万円)になるともいわれます。

そして緑色は非常にレアなことから、最高の赤色よりも高い価値が付けられるといわれています。

このほかにも、かつてオーストラリアで産出されたレインボーラティスサンストーンは、現在産出していないため高い価値が付いています。

まとめ

サンストーン
いかがでしたでしょうか。

サンストーンって、とても興味をそそられる宝石ですよね。

ジュエリーとしての歴史は浅い方ですが、人々に愛されていた歴史は古く、古代ではバイキングが航海する際に、太陽の方向を知る指針として使用していたと伝えられています。

太陽のようなサンストーンは、見つめているだけで明日への活力が出そうな宝石だなと感じてなりません。

元気の源になってくれそうな不思議な石「サンストーン」、もし縁あれば一度手にとってみて下さいね。

リカラット編集部 監修

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ABOUTこの記事をかいた人

マクロクリンイクミ。Gem-Aで学んだ後、2001年にFGAとDGAを取得。宝石の歴史や伝説などについてのお話と、19世紀末のアール・ヌーヴォーのデザインがお気に入り。好きな宝石は、深いコバルトブルーをしたアウイナイトです。ロンドン在住。