虫入り琥珀 の価値はどれくらい?偽物を見分ける方法は?

虫入り琥珀

虫入り琥珀 の価値はどれくらい?偽物を見分ける方法は?

はちみつのような黄色をした琥珀(アンバー)。

琥珀は有機質の宝石ですが、その中でも内部に虫を閉じ込めた『虫入り琥珀』という種類があるのをご存知でしょうか。

宝石に虫が入るってどういうこと…?そう思うのも、不思議ではありませんよね。

逃げるスキを与えられず、トラップされた虫の姿。これぞ、太古の自然が作り上げた神秘です。

今回は、虫入り琥珀の誕生の秘密から特徴や産地、さらに偽物との見分け方などをご説明していきます。

虫入り琥珀とは

虫入り琥珀2

琥珀とは、木の樹脂が長い年月を経た後に化石となったものです。

木の樹脂は粘着があり、カブトムシやセミなどが餌にしていますよね。

虫入り琥珀とは、何千万~何億年以上も昔、化石となる前の木の樹脂の粘着に止まっていた虫が取り込まれてしまったものです。

琥珀に取り込まれるのは、普通はハエやアリなどの小さな昆虫類ですが、稀にトカゲやカエルなどの爬虫類が入っていることもあります。

また、生物のほかにも、植物の葉や鳥の羽根などの姿が見られるものもあります。

虫入り琥珀の特徴

虫入り琥珀3
琥珀の色は黄金色~金色に近い橙色をしています。稀に赤、緑、黒、紫色などが発見されることもあります。

琥珀は小さな塊状で産出しますが、形はさまざまです。
透明から不透明なものまであり、表面にひび割れが見られることが多くあります。

琥珀の内部には、虫のほかに気泡が入っていることもあり、これによって曇りが生じます。

琥珀の産地

琥珀

琥珀の産地として世界的に有名なのは、バルト海沿岸地域にあるポーランドのグダンスク沿岸とロシアのカリーニングラード州です。

世界市場の8割以上を産出しており、バルティック・アンバーとして高い価値が付いています。

バルト海で生まれた琥珀は、海を渡ってデンマークやノルウエー、イギリスなどへ辿り着いています。

ほかにも、フランス、スペイン、ドイツ、イタリア、ルーマニア、チェコ、ドミニカ共和国、カナダ、アメリカ合衆国などでも産出されています。

アジアでは、中国、ミャンマー、日本(千葉県、岩手県)などでも産出されます。

ちなみに、ミャンマー産の琥珀は『バーマイト』と呼ばれ、虫や植物を閉じ込めたものや希少なレッドアンバーなどが産出されることでも有名です。

虫入り琥珀の偽物とは

琥珀には多くの偽物が出回っていますが、価値が低く本物よりも安価で売られています。こちらでは、一般的に出回っている虫入り琥珀の偽物の正体をご説明していきます。

プラスチック

合成樹脂に虫の死骸を入れたものです。特にベークライトと呼ばれるものは、本物の琥珀そっくりに作られています。

コパール(コパル)

コパールとは、琥珀ほど歳月の経っていない半化石の琥珀のことです。完璧な化石に比べると時間が不足しており、まだ化石にはなっていません。

練り琥珀

コパールなどの琥珀を粉末にして、接着剤などで固めて虫などを入れたものです。

圧縮琥珀やアンブロイド

溶かしたコパールなどの琥珀を再度固め、虫の死骸を入れたものです。
人工着色が施されている場合もあります。

琥珀の本物と偽物の見分け方

虫入り琥珀4

偽物の琥珀の正体が分かっても、見分け方が分からないと騙されたままです。

本物と偽物を区別する方法を知って、琥珀の真偽を少しは見分けられるようにしましょう。こちらでは、簡単な実験方法をご紹介していきます。

本物の琥珀

❶本物の琥珀は触ると温かく柔らかい印象です。アルコールを付けてもツルツルしているという特徴を持ちます。

❷本物の琥珀はコップなどに薄めた飽和食塩水の中に入れると浮くという特質を持ちます。
これは、琥珀の比重が飽和食塩水より軽いからです。

❸さらに、こすると静電気を起こす性質を持ち、針などを当てると傷が付きます。

ガラス

一般に宝石とガラスの見分け方は、ガラスは熱伝導が低く、すぐに温かく感じることから見分けるといわれています。

しかしながら琥珀の場合は、琥珀が元々樹脂から出来た有機物質のため触れると温かく柔らかい感触があることから、ガラスでできたものは触れると冷たく硬く感じます。

プラスチック(ベークライト)

本物の琥珀に比べ、プラスチックの比重は高いため、飽和食塩水に入れると沈んでしまいます。
ガラス、フェノール樹脂、カゼイン、セルロイド製のものも同様に沈みます。
※注意点:プラスチックでも気泡の量によって比重が変わってしまうため、沈まない場合もあります。

また、この実験はルースやビーズにのみ適用されます。
ジュエリーに加工された琥珀は、金属や糸などの重みで沈んでしまうため正確な判断が難しいからです。

なお、プラスチック製のものはナイフで傷をつけると薄片となったものが落ちます
本物の琥珀は、粉末状になって落ちます。

コパール

コパールは若いことから表面が劣化しやすく、皮脂から出る油分でも艶がなくなりネバついてきます。
指で触れているうちにネバネバしたらコパールです。

またコパールはアルコールを付けるとネバネバしますが、本物の琥珀はツルツルのままです。

虫入り琥珀の価値

鳥入り琥珀

虫が混入した琥珀は、入っていない琥珀よりも希少なので、およそ3倍ほどの高い価値が付きます。さらに、虫の姿の状態や種類によっても価格が上昇します。

虫がアリやハエなど一般的なものではなく、サソリやトカゲだと10倍以上もの価値に上昇。
動物だったりすると、100倍以上にも跳ね上がります。ちなみに、写真は1億年前に鳥を閉じ込めた琥珀です。

まとめ

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太古の時代に生きていた虫たちを閉じ込めた虫入り琥珀は、虫の姿や種類によって、とても高い価値が付けられている貴重な宝石です。

ただ、琥珀の偽物も多く出回っています。
不安な場合などは一度プロに見てもらうことをオススメします。

リカラット編集部 監修