色や価値、宝石スピネルの魅力の全て

スピネル ルース カラフル 

様々な色合いが存在し、魅力的なスピネル。

長い間、サファイアやルビーなどのコランダムグループと混同され、当時の宝石学では見分けがつきにくかったことから代用品扱いされていた歴史もあります

今回はそんなスピネルの魅力を色や価値なども含めてお話ししたいと思います!

スピネルとは

スピネルはダイヤモンドの結晶と同じく、八面体の結晶で産出されることが多くあります。

このことから和名で「尖晶石」といわれ、ラテン語で“とげ”を意味する「スピナ(Spina)」からスピネルと名付けられました。

多くの宝石は、加熱処理を行うことで美しい色を発色するのですが、スピネルはカット以外の人工的処理は施されず無処理のままでも美しい色をもつ宝石です。

色はレッドやブルーが有名ですが、ほかにもクリア、グレー、ブラック、オレンジ、パープル、バイオレットにブルー寄りのグリーンなど様々です。

しかしイエローは存在せず黄緑のような明るいグリーンのスピネルがあった場合、多くは合成スピネルであると思って良いと思います。(※画像参照)

どの色もサファイアと比べると、全体的に少しくすんだような、落ち着いた色味であることが多いようです。

またカボションカットに研磨すると六条のスターがあらわれる、スタースピネルも存在します。

スピネルの歴史

スピネル 原石

スピネルは長い間、ルビーやサファイアなどのコランダムグループの宝石と混同されてきました。

その理由の一つとしてスピネルが産出される状況が考えられます。

それは、スピネルが多くの場合コランダムなどの他の鉱物とともに産出されるからです。

そして無処理の状態でも美しい発色をするスピネルはコランダムと見分けがつきにくく、特にレッドスピネルのレッドは高品質のルビーのレッドと程近く、昔の宝石学では見分けられなかったといわれています。

そのためしばしばコランダムの偽物として扱われたり、誤解されていた時期があったというわけですね。

ルビーと思われていたが実はレッドスピネルであった宝石として恐らく最も有名なのは「黒太子のルビー」です。

これはイギリス王室が所有する歴史的な王冠の中央にあしらわれた、140カラットの巨大な宝石のことで、18世紀まではルビーだと思われその名が付けられました。しかし後世にレッドスピネルであることが判明します。

確かに価値としてはレッドスピネルよりもルビーのほうが上ですが、現在の産出量でみるとレッドスピネルはルビーの10分の1ほどであり、また140カラットという巨大な原石は殆ど産出されません

そう考えると、「黒太子のルビー」はレッドスピネルとして考えても非常に希少で、価値のある宝石であるといえるでしょう。

もっと詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ!
「かつてルビーと混同された美しい石 スピネル」

スピネルの産地

主産地はミャンマーのモゴック、タンザニアなど。

その他、ベトナム、マダガスカル、タジキスタンなどでも産出されます。

スピネルの宝石としての価値

鑑定士

コランダムグループと混同されてしまうことで、何となく代用品のような印象を持たれるスピネルですが、宝石としての条件は十分に満たしています

宝石としての価値は、色が濃くインクルージョンもない最高品質なもので1ct 50万ほどといわれていますが、この価格はレッドスピネルに限られたもので、色によってその価値も変わります

色によって変化する価値の違い

スピネル ルース 令和カラー リカラットSHOP

前述した通り、スピネルの中で最も高く評価される色はレッドスピネルです。

そしてコバルトブルーのスピネル、ホットピンク、鮮やかなオレンジと続きます。

バイオレット、青みがかったパープル、赤みのあるパープル、そしてラベンダーとなると、スピネルとして求められる色ではなくなるのか、需要が低くなっていきます。

ブラックスピネルはブラックダイヤにも匹敵する美しさと評価され、人気はあるのですが、レッド、ブルー、ピンク、オレンジと比べると安価となっています。

選び方のポイント

鑑定

まずは色の美しさを見ます。

どの色であっても、濃厚でくすみのすくない鮮やかな色であることが大切です。

そしてクラリティ、目に見える内包物が少ない透明度の高さを見ます。

カラット重量については、カラット数が大きくても色がくすんでいたり内包物があるとマイナスとなってしまいます。

上質な色合いを保つ、5カラット以上のスピネルは殆どないといわれています。

スピネルを選ぶ際に重要なのは、「色と内包物」と覚えておきましょう!

最後に

スピネル ルース

長い間ルビーやサファイアと混同されていた、スピネル。

美しい宝石であること、希少で市場に出回ることが少なくあまり知られていないこと、そして何よりルビーやサファイアとほぼ同じ場所で産出されることなどから、不遇な扱いをされていた歴史をもつ宝石といえます。

余談ですが、1カラットのモゴック産のハイクオリティなルビーと、同等レベルのクオリティの1カラットのレッドスピネルの価格を比べると、ルビーの半額程度でレッドスピネルが手に入ることもあるそうです。

そう考えると「赤い宝石」を求めているのであれば、ルビーより割安であるレッドスピネルはお買い得な気もしますね!

天然石の宝石の名にふさわしい無処理で美しい宝石スピネル

リカラットSHOPでも取り扱う場合がありますので、良かったらチェックしてみてくださいね♪

リカラット編集部 監修





ABOUTこの記事をかいた人

毎日200個以上の宝石に触れる仕事をしています。宝石のことをあまり知らない方にも、分かりやすい記事作りを心掛けています。オードリーヘップバーンの映画を観てからクンツァイトに魅了されています。