アズライトについて知りたい3つのこと【徹底解説】

アズライト 原石

アズライトは古代エジプト王朝時代から使われていたのをご存知ですか?

古来からラピスラズリやマラカイトと同様、アズライトは藍色の顔料として岩絵の具などに使われてきました。

日本では「紺青」「群青」とも呼ばれる美しいブルーの色をした鉱物です。

今回は、そんなアズライトについて徹底解説致します。

名前の由来

アズライトの名前はペルシャ語で「青」を意味する「ラジュワルド」から名付けられたといわれています。

和名は「藍銅鉱」で、その名前の通り、銅の鉱床の表面によく見られます。

炭酸イオンを溶かし込んだ水が、銅の鉱物に接触して反応することによって生成されるといわれています。

アズライトは銅の鉱物が二酸化炭素を含んだ水と反応してできる鉱物なので、この石を火で熱すると銅が採れることを、古代の人々は知っていたそうです。

ポイント①アズライトの特徴


出典元:https://www.ibiblio.org/wm/paint/auth/giotto/mourning-christ/
Giotto di Bondone(1267-1337)の『キリストの哀悼』空の色がところどころグリーンに…。

アズライトの一番の特徴は、なんといっても水に触れて炭酸が抜けるとグリーンのマラカイト(孔雀石)に変化することでしょう。そのためアズライトは『ブルーマラカイト』と呼ばれることもあるそうです。

アズライトとマラカイトは、いわば兄弟のような関係。2つ合わせたものは『アズロマラカイト』または『アジュアマラカイト』『アジュールマラカイト』と呼ばれています。

アズライトの色は「アジュール・ブルー」と呼ばれる独特のブルー。

中世ルネッサンス時代の画家たちは、青い岩絵の具の顔料としてラピス・ラズリを使っていたといわれていますが、ラピス・ラズリは値段が高額だったために、それよりももっと安価に手に入れることができたアズライトを好んで青い空の色などに使っていたそうです。

ところがアズライトは前述したような化学変化を起こしやすい鉱物。
空気中の水分などにより徐々にマラカイトに変化し、ブルーの空だったはずがいつの間にかグリーンになってしまった・・なんていう絵画がいくつか遺されているそうです。

歴史を物語る上では貴重な資料なのかもしれませんが、個人的には何だかちょっと切ないような気もしますね。

アズライトの産地

アズライトの産地はアメリカ、ナミビア、メキシコ、フランス、オーストラリア、イタリア、ロシア、ギリシャ、モロッコ、中国など。

アズライトはマラカイトと一緒に採掘されることが多く、特にロシアのウラル山脈は有名です。

サンクトペテルブルグにある冬の宮殿には、マラカイトの大きな柱を使った「マラカイトの間」があるそうです。

ポイント②アズライトの原石の形って?

アズライトは大きく分けて4つのタイプの形で生成します。

①長柱状に結晶するタイプ

②銅鉱物の上に厚く層になるタイプ

③ボール状になるタイプ

④マラカイトと混合するタイプ

アズライトの硬度は3.5~4。宝石の中では硬度が低い鉱物です。そのためにファセットにカットして研磨するのは至難の業。主に原石の姿で販売されることが多いようです。

なおアズライトを研磨してカットする場合、合成樹脂などを浸透させて強化する含浸処理が施されることがあるそうです。

ポイント③アズライトはどこで買えるの?

主に都内にある、私がオススメする鉱物が購入できる場所を3つご紹介しますね。

ヒマラヤ

東京都の御徒町でも老舗の鉱物ショップ。鉱物の中でもレアな石の取り扱いも豊富です。このブログを書くにあたって訪問したところ、下記の商品を店頭にて販売していました。(2019年8月6日現在)

こちらはマラカイトとアズライトが混ざったタイプ。そのままネックレスやブレスレットに加工できます。こちらのお店ではHPにて新商品の入荷情報をこまめに公開しています。

*株式会社ヒマラヤジェムス*
東京都台東区上野5-22-10 ヒマラヤビル
TEL: 03-5816-4851
FAX: 03-5816-4852
営業時間: AM10:00-PM18:30 (定休日:日曜日)
https://himalayagems.net/

国立科学博物館ミュージアムショップ

上野にある通称「科博(カハク)」。日本で採集できるほとんどの日本産鉱物種が登録標本として保管されている場所です。その数およそ5万点以上。

今現在アズライトが展示されているかどうかは分かりませんが、地下にあるミュージアムショップには、コレクター垂涎の鉱物標本が豊富なラインナップで展示販売されています。

こちらの鉱物標本はお値段も比較的お手頃。そして何と言っても専門家のお墨付きの鉱物ばかりなので、まずは問い合わせしてみてはいかがでしょうか。

*国立科学博物館*
東京都台東区上野公園7-20
Tel:03-5814-6757

http://www.kahaku.go.jp/

他にも鉱物が購入できる場所については、下記の記事も参考にして下さいね。

*東京で鉱物を買うならココ!おすすめのお店5選!

全国ミネラルショー

鉱物好きなら1度は足を運んだことがあるかもしれない、通称「ミネショ」。アズライトが手に入る可能性が一番高い場所はココでしょう。

大きなイベントとして、毎年開催される新宿と池袋のミネラルショーは規模も大きく、有名です。もし行かれる場合はこの記事も参考にしてみてください。

ミネラルフェアは最終日がオススメ!自分の欲しい鉱物を安くゲットする方法

池袋のミネラルショーにはじめて行く人へ。知っておいて欲しい情報3つ!

最後に

硬度が低いために古来より主に顔料などに使われてきたアズライト。鉱物の中でも人類との歴史の古い鉱物です。

中世の貴婦人がブルーのアイシャドーとして使っていたという説もあります。(クレオパトラのアイシャドーとして使われていたのはマラカイトだという説もあり)

フェルメールの有名な絵画、「真珠の耳飾りの少女」の青いターバンに使われたのはラピス・ラズリだそうですが、アズライトは日本では高松塚古墳壁画に使われていたことがわかっています。

しかしアズライトはもともと産出量が少ない鉱物。マラカイトよりもアズライトの方が希少です。見つけたらそれも縁の一つ。コレクションに加えてみてはいかがでしょうか。

リカラット編集部 監修