蛍光性有りと判定されたダイヤモンド 良いの?悪いの?

ダイヤモンドの鑑定書には、蛍光性の鑑定結果が記載されています。蛍光性とはどの様なもので、その価値はどう評価されるのでしょうか。こちらでは、ダイヤモンドの蛍光性についての謎を探っていきます。

蛍光ダイヤモンドとは?


ダイヤモンドの蛍光性とは、UV光(紫外線)を当てた時にダイヤモンドがネオンのように輝く性質を持つことを指します。英語ではFluorescence(フローレッセンス)と呼ばれています。

全てのダイヤモンドが蛍光性をもつわけではなく、全体のおよそ30%前後のみがこのような特質を表しているといわれています。それらの内でも蛍光の強度や色合いは様々です。

なお、時々蛍光性があるから本物、ないから偽物、という話があると聞きますが、そのような事実はありません

合成ダイヤモンドであっても蛍光性を持つものは多くありますし、その逆もまた然りです。

また天然のダイヤモンドであっても30%が蛍光性を持ちますので、「蛍光性があるので希少だ」ということも言えません。

あくまで石の特徴の一つであり、良し悪しの問題ではないとお考えください。

色とその起因

蛍光性を持つダイヤモンドは、多くが青色の蛍光を示します。青色は窒素が混入することが起因だと考えられています。たまに緑や白、黄色に蛍光するものがありますが、色の要因は判明していません。

ダイヤモンドの蛍光性の評価方法


鑑定機関では、ダイヤモンドを長波紫外線灯で照射して、蛍光性を鑑定します。例えばGIAではマスターストーンを使い、蛍光の強度を以下の5つのレベルで評価しています。

NONE なし
FAINT 弱い
MEDIUM 普通
STRONG 強い
VERY STRONG 非常に強い

蛍光の色は、次のように分けられます。

BLUE 青色
BLUISH WHITE 青っぽい白色
GREEN 緑色
YELLOWISH GREEN 黄色っぽい緑色
YELLOW 黄色
ORANGE オレンジ色
PINK ピンク色

蛍光性のグレードはあるの?

ダイヤモンドの鑑定書でグレードがあるのは、4Cの評価のみ。蛍光性については光の強度と色を上記のように評価した結果を記載します。

例えば、光が強く、色が青い場合は、「Strong Blue」といった具合に記載されています。

蛍光性のあるダイヤモンドのメリットは?

さて、気になる蛍光性有と評価されたダイヤモンドの品質についてです。

先にも申し上げたとおり「蛍光性があるから良い」ということは言えないのですが、

石によっては強いブルーの蛍光性のおかげで、本来の黄色味が消えてカラーグレードが上がる場合があります。

ダイヤモンドに限らず他にもルビーやフローライト、オパールなど多くの宝石が蛍光性を持っており、天然の宝石ならではの美しいネオン光を持つものは、その輝きが高く評価されます。

蛍光性ダイヤモンドのデメリットは?


ダイヤモンドを選ぶ時には、4Cの評価を基準にします。上記でもお伝えしましたが、蛍光性を示すのは全体の3割程度で、中以上の強い色は1割。青色の蛍光が9割以上です。

蛍光性の有無による価値の違いは、国によって異なります。国内では、蛍光色が強くなり過ぎると価値が下がる場合もあるそうです。

理由は、青色の蛍光色が強すぎると、オイリー(表面が油っぽい白になる)になるからです。

さらに、蛍光性が強くなると本来の色の判断が難しくなり、カラー評価に影響が出ます。その結果、価値が下がる場合があるということです。

まとめ


今回はダイヤモンドの蛍光性の価値についてお伝えしました。

全体的に見て強い蛍光性を示すダイヤモンドは稀な存在の様ですが、気になる場合は購入する際に、鑑定書で蛍光性の部分を確認する様にしましょう。

紫外線灯の下でパッと光る蛍光性のダイヤモンドは、とても綺麗です。最初に見た時は、ダイヤモンドにはこんな特質があったのだなと感心したものです。

珍しい蛍光色を呈するダイヤモンドは稀なので、蛍光ダイヤモンドをレアな宝石として個人的に楽しむのもきっと素敵ですよ!

リカラット編集部 監修

ABOUTこの記事をかいた人

ロンドン在住。Gem-Aで学んだ後、2001年にFGAとDGAを取得。宝石の歴史や伝説などについてのお話と、19世紀末のアール・ヌーヴォーのデザインがお気に入り。好きな宝石は、深いコバルトブルーをしたアウイナイトです。