どうやって選ぶ?プロが教えるエメラルドの選び方と取扱方法

エメラルドペンダント

かの有名な絶世の美女クレオパトラも愛したというエメラルド。

今回はプロが教えるエメラルドの選び方をご紹介します。

鉱物としてのエメラルド

エメラルド原石
宝石の中でもダイヤモンドの次に高価なイメージがあるエメラルド。美しさと脆さをあわせ持つ繊細なその色は、見る人に安らぎを与えてくれます。

私が中学生の時、こっそりと母の宝石箱から拝借したのがエメラルドの指輪でした。友人との関係がうまくいってなかった思春期の荒れた気持ちを、エメラルドの色を見つめることでかなり癒されたのを思い出します。

硬いはずなのに脆い理由

エメラルドの鉱物名は「ベリル」と言います。和名は「翠玉」もしくは「緑柱石」。硬度は7.5~8程度。「欠点のない人間と欠点のないエメラルドはない」と言われるように、インクルージョン(内包物)が多いのがエメラルドの特徴です。
そして硬度は決して低くはないのに、エメラルドが脆くて欠けやすい理由もまたこのインクルージョンが多いから、という性質ゆえなのです。

どういう色のエメラルドが高価とされているか

エメラルドリング
「ベリル」は本来、無色の鉱物ですが、クロムや微量のバナジウムが混じることで緑色に変化します。

またエメラルドは過酷な条件下で結晶化するため、クラック(ひび割れ)傷、インクルージョンが石の内部に混在しています。そのため、「石の中にジャルダン(庭)がある」と表現されることも。

その美しい庭には薄い若草色から濃い緑色まで色とりどりの緑色がありますが、最も高価だと言われるエメラルドの色はやや青みを帯びた深緑色新鮮なパセリの色と言う人もいます。

カットによって変わって見えるエメラルドの色

エメラルドは欠けやすいために、昔は「カボッションカット」(丸い山形にカットする方法)が主流でした。エメラルドの色はカットによっても変化します。濃い色のエメラルドがお好きな方はカボッションカットがオススメですが、透明度を重視したいなら4隅をカットした「エメラルドカット」が良いかも知れません。

ノンオイルエメラルドとは?

エメラルドリング2
宝石屋にとっては常識という位、ほとんどのエメラルドにはオイルや樹脂による含浸処理が施されています。この処理が全くされていない、天然のエメラルドを「ノンオイルエメラルド」と呼びますが、私がこの「ノンオイルエメラルド」を見たことがあるのは実はたったの1度だけ。

小さくても高価なノンオイルエメラルド

昔M百貨店がお得意様だけを集めて開催していた年に1度の「逸品会」。ショーケースの中でも肉眼で見る限り、全くインクルージョンのないエメラルドの指輪が1つだけ飾られていました。大きさは0.3カラット程度の小粒なエメラルドでしたが、お値段は7桁の数字が付いていました。色はやや薄い緑色。この色にしては高価だな、と思ったのを覚えています。

「このエメラルドはノンオイルなんですよ」と何度も百貨店の担当の方が力説していましたが、お客様は「ドレッシングみたいね。」とイマイチその価値をわかっていないようでした。

エメラルドの注意点

エメラルドを購入する時、必ず言われるのが「超音波洗浄はしないで下さいね」という言葉。含浸処理されたエメラルドの色を美しく保つためには、過度な洗浄はもちろん厳禁ですが、熱湯やドライヤーの熱風、直射日光にも気をつけた方が安心です。

そういった意味で言うと、ノンオイルエメラルドは大変貴重で高価な石ではありますが、含浸処理されたエメラルドに比べて色が変わる恐れが少ないため、取り扱いがラク、というメリットもありますね。

エメラルドの豆知識

エメラルドジュエリー
エメラルドを購入した際必ず気をつけて欲しいのは、「エメラルドは衝撃に弱いので、ぶつけたり落としたりしないようにして下さい」ということです。最初は指輪よりもネックレスの方が安心かも知れませんね。

しかしエメラルドのネックレスはかなり注目を集めます。なので、選ぶときはインクルージョンの有無よりも色を重視しましょう。見る人が綺麗かどうかを判断する時、「色」は結構重要なポイントになるのです。

エメラルドは午前中に買おう

またエメラルドの色は肌に乗せたとき、照明によって若干色が濃くなります。そのため、夕方・夜・曇った日に買うのはお勧めできません。必ず晴れた日の午前中か昼間の光の中で選びましょう。お店の中だとあまり関係ないかもですが。

エメラルドの宝石言葉は「不滅」「信頼」「清い心」など。

持ち主が浮気をしたり心変わりをすると色が変わる、なんて迷信みたいな言い伝えもあります。

最後に

日本人で熱血なエメラルドハンター川添 微さんをご存知ですか?2017年の5月、テレビ「情熱大陸」でも紹介されました。彼女は危険を顧みずにコロンビアで自らエメラルドの原石を採掘し、デザイン、販売まで全てを手がけるすごい人物です。彼女の作品は原石をそのままカットせずに使った作品が多く、石の持つパワーが溢れるような力強さがあります。年に数回個展を開催していますから、エメラルドがお好きな方はぜひ一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。

リカラット編集部 監修