ついに登場|ダイヤモンドの産地レポートがGIAから出ました

ダイヤモンドの産地レポートがGIAから出ました

分からないことは分かっているけれど、やっぱり気になる宝石の産地。

宝石の産地特定はとても困難|GIA鑑定士に聞いた産地証明の限界

世界を代表する宝石鑑別機関であるGIAさんが、ついにダイヤモンドの産地レポートを始めるということで早速お話を聞きに行ってきました!

宝石に詳しい方は「ダイヤモンドの産地なんてどうやって調べるの・・・?」と思うかもしれませんが、先に少し種明かしをすると、

今回のレポートは「産地分析」ではなく、あくまで「産地レポート」という所がポイントです。

産地付きのダイヤモンドの鑑定書はこちら

アレコレ説明する前にまずは実物をご確認ください。

こちらのページからサンプルレポートの情報が見られます。

また右上の「DOWNLOAD PDF」から実際のレポート内容をダウンロードすることができます。

実際にダウンロードした内容がこちら。

確かに左下に「Origin Result(産地結果):Canada(カナダ)」と書いてあります。

GIA ダイヤモンド 産地 レポート

スゴイ・・・。

一体どんな仕掛けなのでしょう?

ダイヤモンドの産地レポートを出すための仕組み

GIAさんが出されたプレスリリースはこちらから見られ、今回発表したこの新しい取り組みの内容が記載してあります。

今回のサービスの一番のポイントは冒頭のココ。

the original rough diamonds and resulting polished diamonds must be submitted to GIA for analysis so that they can be matched to each other and to confirm the origin information provided by the participating mining company.

  1. まず鉱山を採掘する協力企業が産地情報データを提供
  2. 元々の原石状態でダイヤモンドを検査しデータをGIAに登録
  3. ルース状態で再度データを登録し、上記の「1」や「2」とマッチさせる

さて、普通のスーパーで肉や魚を買うとそこには産地の情報が書かれています。

産地の情報はせいぜい1ヶ月前に書かれた情報なので、情報のトレースが可能です。

産地からスーパーまでの物流をしっかり管理すれば、別の産地の肉や魚がそこに混ざることはむしろ少ないでしょう。

なに当たり前のこと言ってるの!?と思われるかもしれませんが、宝石の場合は同じことをやろうと思ったら大変なんです。

何せ採掘されたのは何百年も前だったりしますし、その何百年もの間に世界をグルグルと回っていますし、モノが小さいので別の何かが紛れ込む可能性も高いです。

GIAさんはこれを鉱山レベルで徹底して管理することで、ダイヤモンドの産地レポートを出すことに成功したわけですね。

具体的には、

  • 原石状態で固有のID番号を割り当て
  • 原石時点で「物理的な計測」「分光分析」「成長構造の分析」「写真/ビデオによる撮影」を実施・記録
  • 研磨後、原石ID番号と共にGIAに鑑別に出すと、その原石評価とのマッチングによって産地証明をレポート

というプロセスになるそうです。

ひえー・・・すごい。

世界で高まるトレーサビリティへのニーズ

なぜGIAがこのタイミングでダイヤモンドの産地レポートを出したのか?

カンの良い方はピンと来るはず。

今年2019年の1月に、ティファニーが世界に先駆けてダイヤモンドの産地公開を開始しました。

詳しくはこちらのリリースを読んでいただければと思うのですが、やはり「産地を調べよう!」というよりは「ソースを明らかにしよう!」という姿勢の現れであることが分かります。

世界、特にアメリカのミレニアル世代には「トレーサビリティ」への強い関心があります。

日本だとまだあまり聞かない言葉ですが、いわゆる「紛争ダイヤ」「ブラッド・ダイヤモンド」といったことへの問題意識から、「透明性」を大切にしようという考え方です。

世界の宝石/ファッション市場で大事にされている考え方で、ティファニー社もGIAもそこに呼応する形で今回の新サービスを発表したということです。

 GIAの産地レポート、気になるお値段は?対象産地は?注意点は?

GIAダイヤモンド産地レポートの対象国

2019年7月現在、対象国は

  • カナダ
  • 南アフリカ
  • ボツワナ
  • ロシア

の4カ国です。

GIAダイヤモンド産地レポートの価格

正確な価格はこちら(↑)に書いてあるのですが、情報が多いのでちょっと読みにくいかもしれません。

だいたいなのですが、

  • 0.15ctと小さなダイヤモンドなら7,000円くらい
  • 1ct前後と大きめのダイヤモンドなら10,000〜15,000円くらい
  • それ以上に関しては、2ctだと2〜3万円、3ctだと3〜4万円、4ctだと4〜5万円と段々上がっていく

と覚えておくと良いかと思います。

対象となるダイヤモンド

ダイヤモンド 原石 産地

「0.15ct以上」で「カラーがD-Zもしくはファンシーカラー」

という条件があるのですが、一番大事なのは

「原石の段階でGIAのラボにて検査されたダイヤモンド」

であることです。鉱山の会社から提出される採掘情報がないとマッチングが出来ないですからね。重要です。

つまり「お家にあったダイヤモンド、これどこ産かな〜」と調べることはできません。ちょっと残念。

最後に

以上、GIAのダイヤモンド産地レポートについてご紹介しました。

日々新しい技術や取り組みが行われる宝石業界。リカラットもちゃんとキャッチアップしなければと、襟を正しました。

GIAさん、素敵な取り組みについてのご紹介、ありがとうございました!

リカラット編集部 監修

ABOUTこの記事をかいた人

リカラットONLINEを影で支えるべく、CSSをイジったりバナーをつくったり色々とやっています。 ライターとしてはまだまだ勉強中。好きな石はオパールです。オパールの虹色の様なきらめきは「遊色効果」といいます。 「色を遊ぶ」という表現が素敵だなと思います。がんばります。