色の宝庫トルマリン、11の代表的な色を紹介

はじめに:トルマリンってどんな宝石?


トルマリンという名称は、スリランカのシンハリ語で色々な色という意味の「トルマリ」を由来とします。その名の通り、トルマリンの色のバラエティはとても豊富。16世紀にブラジルで本格的に発掘されるまでは、エメラルドやルビーと間違われていたそうです。モース硬度は7.5。二色性を持ち、キャッツアイ効果を示すものもあります。

トルマリンの代表的な11色

色のバラエティ

トルマリンは、名前の由来の通りに多彩な色のバリエーションを持ちます。大まかに挙げるだけでも、ピンク、赤、青、緑、藍、オレンジ、紫、黒、茶など。数え切れないほどの豊富なカラーに分類されます。

多彩な色を持つトルマリンは、色別に名称が異なります。こちらでは代表的なものをご紹介していきます。

1色目 ルベライト・トルマリン

主にピンクや赤のトルマリンです。名称はラテン語で赤という意味から取られました。中でもルビーに似た赤色のものが最高級です。キャッツアイ効果を呈するものもあります。

2色目 インディコライト・トルマリン

濃い青色をしたトルマリンです。加熱処理によって、淡い青色にされる事がほとんどです。

3色目 シベライト・トルマリン

赤みを帯びた紫色のトルマリンです。薄いライラック色から濃いものまで様々です。ロシアで一番最初に発見されたことから、シベリアをもじりシベライトと名付けられました。

4色目 ドラバイト・トルマリン

濃い褐色をしたトルマリンです。加熱処理をして色を淡くする事もあります。強い二色性を持つのが特徴です。オーストリアのドレーブという土地が名前の由来です。

5色目 アクロアイト・トルマリン

トルマリンの一種であるエルバイトの中で、無色のものです。二色性を持っておらず、産出量が少なくて非常に稀です。

6色目 ウオーターメロン・トルマリン

内側がピンクで、外側が緑の二色をはっきりと発色するトルマリンです。見た目の色がスイカに似ている事から、こう呼ばれています。
バイカラー、またはマルチカラー・トルマリンと呼ばれるものもあり、見る方向によって色が変化します。

7色目 キャッツアイ・トルマリン

宝石の内部にある繊維状組織から、キャッツアイ効果を見せるものです。ピンク色のルベライトが代表的です。

8色目 クロム・トルマリン

クロミウムを含有することで、美しいエメラルドグリーンを呈します。過去には、エメラルドやトサボライト・ガーネットと間違われていたそうです。この色は大変稀で、高い価値が付けられています。

9色目 パライバ・トルマリン

1989年にブラジルのパライバ鉱山で発見されました。鮮やかなネオンブルーをしたトルマリンです。現在はほとんど産出されなくなり、希少価値が大変高くなっている人気のカラーです。

10色目 ショール・トルマリン

鉄の含有量が多い事で、黒色を示すトルマリンです。トルマリンの中でも一番産出量が多い種類です。

11色目 グリーンまたはイエロー・トルマリン

トルマリンで一般的に多く見られる色です。

トルマリンの産地


こんなにも色のバリエーションに富んだトルマリンは、その産地も多彩です。

ブラジル、アメリカ、モザンビークなどが主な産地ですが、他にもロシア、アフリカ、マダガスカル、ミャンマー、カナダ、メキシコ、オーストラリアなど様々。そして産地によって異なる種類のものが産出されます。

トルマリンの伝説


トルマリンの多彩な色にまつわる伝説は、古代から伝わっています。

トルマリンは虹の上を渡り歩いて出来た宝石。旅をした際に、虹上にある全ての色を集めたことから、カラフルな色彩を発するようになったのです。

またトルマリンは、心身を強くする力があると信じられてきました。特に神経や血液、リンパ腺などを強くするのに効果的。創造性を高めるともいわれることから、芸術家や作家などにも愛用されてきました。

まとめ


とてもキュートなパステルカラーのトルマリン。人気があるのはピンクと緑ですが、希少なパライバもコレクターに人気です。多彩な色のトルマリンを集めるのは、とても楽しそうですよね!

リカラット編集部 監修





ABOUTこの記事をかいた人

ロンドン在住。Gem-Aで学んだ後、2001年にFGAとDGAを取得。宝石の歴史や伝説などについてのお話と、19世紀末のアール・ヌーヴォーのデザインがお気に入り。好きな宝石は、深いコバルトブルーをしたアウイナイトです。